まな板との相性
料理をするなら、最初に揃えておきたいのが包丁とまな板です。
自炊をするなら必須の調理道具ですが、普段自分であまり調理をしないという人も、最低限この2つはキッチンに置いておくと自宅での食卓でできることの幅が大きく広がります。
まな板にしても包丁にしても、今は100均で手軽に購入をすることができるので、調達をすること自体は全く問題はないでしょう。
とりあえず切れればいいということであれば、そうした安価なものでもよいかもしれませんが、長く使うならできるだけ使いやすいものを揃えておくことをおすすめします。
包丁は直接ものを切ったり刻んだりするのでよいものを購入したいと考える人が多いのですが、反対に比較的適当なもので済まそうとされているのがまな板です。
まな板にもいくつかの種類があり、プラスチック製や木製のものの他、シート状にして使えるタイプまでさまざまです。
現在家庭用まな板の主流はプラスチック製ですが、本格的な飲食店ではまずまな板は大きな木製のものが使用されています。
木製のまな板はプラスチック製に比べて高価であることからプロ用というイメージがありますが、実際のところ安全性や包丁への影響から非常に高い性能を持っています。
プラスチック製のまな板は少し使うとすぐに切り跡がいくつも発生して色も黒ずみが出てきますが、木製のものはそうした傷がつきにくく、長年品質が損なわれることもありません。
包丁の刃の部分に傷がつきにくいので切れ味が損なわれにくくなるというのも大きなメリットで、よい刃物にこだわるならよい木製のまな板を選ぶことがセットとなってきます。
ただ、その分だけ手入れに手間がかかるという問題もあり、特に湿気の多いところで粗雑に保管をしてしまうと腐食が起こってしまいます。
まな板の歴史
まな板が調理に使われるようになったのは、弥生時代頃とされています。
もともとまな板は「俎板」と書かれるのですが、「俎」という感じには「肉を置く台」という意味があります。
古い木製のまな板は下駄のような足がついていますが、これももともとは供物を乗せて神前に供えるために使われてきた名残です。
海外ではまな板は石を使ってきたという地域もありますが、日本においては木材を用いる文化が古くから根付いています。
まな板選び
本格的な鋼の包丁を使うなら、木製のまな板がおすすめです。
理由は先にも述べたように刃こぼれを起こしにくく、切りやすい力加減にしやすいからです。
一方で手入れの煩雑さを嫌うということであれば、菌の繁殖をおさえるゴム製のものを使うと手軽に安全に使っていくことができます。
輸入住宅などではキッチンの台座部分がそのまままな板になる大理石のものもありますが、ガラスや石を使ったまな板は刃物を傷める危険があります。